豪華客船ダイヤモンドプリンセスクルーズに仕事で乗ったレポート
まず時期は6月初旬。神戸ポートアイランドから出発です。仕事の内容は詳しく言えないのでダイヤモンドプリンセスの体験レポートです。もちろん、横浜に停泊して注目されたあの、ダイヤモンドプリンセスです。ただ、クルーズ船の楽しさはいろいろな方に知って欲しいと思っています。
港の先っぽまで行くのと、クルーズ船が停泊しない限り仕事で来る人しかいない場所ですね。待合ホールにカフェとか作れば売れそうな感じですが、常設するには採算が合わないのだろうと予測できます。
本題に入ります。
豪華客船クルーズのポイントをご紹介
クルーズ船の中は外国です
船内に入ると出国扱いです。パスポートが要ります。出国したことになるんですね。まあ当たり前ですが、国際線の飛行機と同じです。
クルーズ船の規模によりますが、今回はダイヤモンドプリンセス号なので、定員2706名、全長290m、重さ11万6千トン（海ってすごいですね、こんな重いもの浮かぶんですから）最上階が18階相当（屋上に該当）で、エレベーターで行けるところが15階までなので、ほぼ15階建てのホテルが海面上を移動しているような感じです。乗り物としては豪華客船は最大級になるはずです。
風がとにかく強い
航行速度は22ノット（時速40kmくらい）なので、15階建てのビルが時速40kmで移動しているところを想像していただければその凄まじさが分かると思います。
ものすごい風の抵抗で大迫力です。タイタニックのディカプリオの気持ちが良くわかります。実際に船の先頭に立ったら相当風圧やばいです。
私が風が強い日にデッキに立ったら歩くのもやっとな状況。スマホで写真でも撮ろう、なんて思うものならスマホが吹き飛ばされそうです。
なので6月とはいえウィンドブレーカー的なものはマストです。私は半袖の服ばかり持って行って後悔しました…。
海って波立つんだなあ〜などと実感。
精算はカードで管理
船内では全ての方に乗客カードが渡され、それが部屋番号、会計に紐づいています。
あと、海側の部屋と、船内側の部屋があり、海側の部屋はずーっと海を見てられます。
逆に船内側の部屋はずーっと船内です。窓なしです。ここに価格差があるとは思いますが何分仕事だったので良く分からず。そして私は運良く海側でした。
海を見ていて思ったのが、生き物の気配が全くしなかったのです。イルカとか飛んだり、クラゲがプカプカしてたりすることはほとんどありません。
鳥が舞っていたのを一度だけ目撃しただけです。
これはクルーズするコースにもよりますが、きっと海の中にはたくさんの生物がいるのでしょう。こんなに広い海があって、海産物を食べ尽くしているというのですから人間の貪欲さは底しれません。
たまーに船？らしき船？が見えたりします。島が見えると嬉しかったりします。もちろんデッキに登ば憧れの360度水平線です。
人間がいかにちっぽけかが分かります。
航行中は衛星インターネットから船内Wi-Fi（有料）
大海原に出るといわゆるキャリアの回線が届かなくなって衛星インターネットになります。
船内に衛星インターネットからWi-Fiが飛ばしてあり、こちらにログインして使います。船で提供しているコンテンツはWi-Fiにログインすればイントラネットで自由に閲覧（主に船内でのイベントやショッピング情報）できますが、そこから外（いわゆるインターネット）に接続するとなると有料になります。
こちらは従量制とプリペイド式があって、パケットではなく時間でお金がかかります。
例えば、私が使ったプリペイドプランは400分プラス30分ボーナス付きで、159ドルでした（当時です）。プリペイドだと「分」あたりの料金が安くなる仕組みです。だいたい1分45円換算でしょうか？
常時接続に慣れている身としては、こまめに切ったり接続したりしてインターネットを使うことになります。ちなみに回線速度は3Gくらいと聞いていましたが、3Gよりは少し早いかなと感じました。LINEとかメッセンジャー系、メールなどは不自由なく使えますが、でかいデータをダウンロードとかは考えないでください。
船内での飲食は？
基本はカードで精算なので、キャッシュは必要ありません。ただし、事前にクレジットカードを登録しておけばの話で、キャッシュの場合は下船時にフロントで精算することもできます。
アルコールは船内のバーで飲めます。アルコールの持ち込みは厳しく、ビジネスホテルのような感覚ではありません。ルームサービスやバーで飲みましょう。当然高いですが、クルーズ船＝特殊なホテルです。ここは仕方ありません。
フードコート的なビュッフェや、カジュアルなレストランは基本食べ放題です（乗船料金に込みなのです！）。ディナーレストランも込みです！デッキにあるソフトクリームも食べ放題です！
他に、別途有料のレストランもいくつかありますが利用しなければ食費は「込み」なのです。なのでビュッフェだけで食べ物には困りませんが、純粋な和食はやっぱりどうしてもダメですね。和食といいつつ「和食リミックス」な感じです。
寿司を一回だけ食べに行きましたが、日本人であることの喜びを感じました。こちらは別料金でした。
客室は？
海側の部屋は前述の通り、ずーっと海が楽しめますが、船内側の客室は窓がないので、ちょっぴりさみしいです。
部屋には個別のトイレ、シャワーがありますが、浴槽はありません。その代わり大浴場とスパがあります。
船上にいる限りそんなに体が汚れるわけでもないので、汗をかいたらシャワー。風呂に浸かりたかったら大浴場という感じで充分でしょう。それと、すぐにお湯が出ます。いきなり適温がでます（部屋の位置によるかもですが、私の部屋は上層部のやや後方）。これは快適でした。
風が強い日に、窓を開けた状態にしておくと、ドアが開かなくなるくらい風圧が強かったです。これにはびっくりです。窓を開けっ放しで部屋を出ない方がいいでしょう。
それと、これも乗った初日の夜に思ったのですが、結構揺れます。そりゃ大海原を移動する船だからしょうがないですよね。いくら巨大とはいえ。
風がなくてもエンジンによる揺れがずーっと微振動してます。ただ、これは途中で慣れました。神経質な方は、この微振動が嫌かもしれません（部屋の位置にもよると思います）。
風が強い日はゆっくり大きな地震が起きているくらいの感覚です。くらーっと来ます。酔いやすい人は注意です。
サンセットとサンライズは最高
早く起きないとダメなのと晴れてないとダメですが、朝陽と夕陽は最高です。陸がない水平線から昇って来る風景は船ならではだと思います。デッキをジョギングしたりしたら最高です。
航行しているデッキから波立つ海を見ると、やはりビビります。落ちたらまずいな…的な。いくら泳ぎが得意でも助からなそうな感じです。
あと、意外と天気が変わりやすいですね。よく山の天気は変わりやすいと言いますが、海の天気も変わりやすいなと感じました。漁師は大変ですね…。
まとめ
- 大海原の風景は素晴らしかったです。海が好きな人には本当にオススメです。
- 普段の喧騒な世界から離れて、ゆったりとした時間を買うのという意味で利用するのであれば非常に良い経験になるでしょう。というかそれがクルーズの1番の価値でしょう。
- 4〜5日間がオススメです。一週間以上乗ってると飽きます。いくつかの港に寄港してその都度降りて楽しめば別かもしれません。
- 港を降りた後の観光は一般的な観光となんら変わらないので、やはりクルーズ船ならではの体験は、大海原を航行している時なのです。
なので、私のようにネットをいちいち気にして仕事で乗ってはいけません。
ウィルス騒動で、船の中の集団感染が問題になりましたが、あれは対応が悪かったです。これがきっかけでクルーズ船が危険なもの、という認識になってしまうのは残念です。
海は生命の源。それは優雅に楽しむのがクルーズ船の醍醐味だと思います。
