痛風発作「風が吹くだけで痛い」は本当だった
私の最近の病歴で、最もインパクトのある出来事が痛風の発作だったのでここに記すことにしました。
ちなみに、ここに書くことは個人の体験談であり、医学的根拠は全くありませんので、これを読む方が、いざ痛風仲間になった時の少しでも参考になればと思うのと、また自分で読み返す可能性もある備忘録としての投稿です。
タイトルは敢えてですが、結論から言うと、痛風にハイボールは効果はありました。ただそれを実感できたのは、これから語る事象が私に起きたからです。
今回の痛風発作は想像を超えるものでした。
今回というのは、前回があるのですが、前回というのが実に一昨年の12月だったので、およそ1年8ヶ月ぶり痛風発作なのです。
しかもその前回というのが、そんなに大したことがなかったのです(今思えば)。
痛くなり始めてすぐに医者に行って鎮痛剤(ロキソプロフェン)を貰ったから、というのが良かったからかもしれません。
本格的な発作の前に対処できたというのがラッキーゆえに、「あ、痛風ね、なったけど、びっこ引いたよね〜。痛いよね〜。」程度の出来事ですみました。
痛風って「突風」のような痛みなんです
しかし、今回の痛風発作は想像を超えるものでした。その時はお盆で通っている病院が休みということもあり、そのあまりの激痛に夜も眠れず…。
痛風という病名には、「風が吹いただけで痛い」という有名な由来がありますが、「風のような痛み」という意味もあるのが今回体感できました。
そう、足の親指の付け根を中心に「痛みの風」が風速数メートルから数十メートル、果ては突風のように吹き荒れるのです。
そよそよと痛みの風が吹くときもあれば、ビュゴオオォォっと吹くときもあるのです。
奥深い病気であります。そして日本語のこの病名をつけた方のネーミングセンスを今讃えます。
痛風は血液中の尿酸がいろいろとやらかす病気なのですが、病気のメカニズムに関しての詳しいエントリーは他の方や、Wikipediaにも載っているのでそちらを見ていただき、
ここでのポイントを一つ言えば、尿酸値が上がりすぎても、急に下がっても痛風発作が発生するというのを今回知りました。
そろそろ本題に戻りましょう。
ビールはやっぱりダメだった
私はおそらく遺伝性の痛風なので、一生この病気と付き合わなければならなそうなのですが、尿酸値が上がりだしたのは、もうかれこれ10年以上前です。いわゆる尿酸値の分水嶺である「7」を超えて8台〜7台をずっと行ったり来たりでした。
この頃から、ビールをまずやめました。とにかくお酒はノンプリン体を狙うようになったのです。そこで出会ったのが「ハイボール」です。
ハイボールのいいところは、炭酸の喉越しも良くプリン体がなく、暑い日でも一杯目から爽快感が味わえるという点で私をビールから解放しました。
なのでずっと尿酸値が高くても、痛風発作が起きなかったため、ある意味まともに治療をせずにここまで来たのです。いっとき薬を飲み続けていたのですが、そもそも発作も起きず、尿酸値も下がらなかったので、医者も「発作が起きたら大変ですよ〜」といった感じで薬と採血を定期的に行う、ある意味お得意患者になっていたので、もう無駄だ。と決めつけ半年くらい続けた治療をやめてしまいました。
痛風は死なない病気
痛くも痒くもないこの病気のために通院、薬を飲み続けるという意味が見出せなかったのです。しかも、痛風自体で特に死に至るような病では無い、と言うのも治療を怠る要因になりがちです。
しかし、今回思ったのは、先生にまず「ごめんなさい」でした。こんなに痛い思いをするのであれば、治療を続けておけばよかったとです。神様はずっとおらの行いを見てたとです。天罰が下ったとです…。
さて、プリン体がいかに含まれていなくても、アルコールの摂取は尿酸を発生させ、排出を阻害するので、酒類全般が基本NGなのです(日本酒ハイボールも美味しいですが同じです)。
ただ、ビールのプリン体含有量が多く、大量に飲む機会も多いので、槍玉に挙げられるのです。
というわけで、ビールよりハイボールがいいのは間違いないですが、いずれにせよ酒の飲み過ぎは基本尿酸値を上げます。
これは後で気づいたのですが、ビールを避けていた私が、つい最近ビールを大量に飲んだ日があったのです。とあるスポーツ観戦で、いわゆる場内販売がビールしかなく、生ビールばっかり4〜5杯飲みました。「ビールばっかり4〜5杯」は普段ビールを飲んでいる人からすればなんてことないと思いますが、普段ビールを飲んでいなかった私にとっては体への負荷がかかったのでしょうか。
痛風発作はその3日後に起きました。
そしてそのディープインパクトを味わい、今筆をとっているのです。この、痛みを後世に伝えたい、と思ったので認(したた)めているのです。
このことから、普段ハイボールが結果として「程よいアルコール摂取」なのが明らかになったという意味でもあるのです。
痛風の対処方法なども少しご紹介
痛風発作が起きて、鎮痛剤がないときに一番効きそうなのは「氷水に足をつける」です。
すごくシンプルですが、これが効きます。あとで聞いたのですが、アイスノン的なもので局所を冷やすより、足全体がつかるバケツや洗面器などに氷を適量ぶっ込んで実施すると、凍傷を比較的避けることができ、効果てきめんだそうです。
私は、ひたすら耐えることを選んでしまいましたが、いわゆる鎮痛剤である「ロキソニン」や「ロキソプロフェン」を薬局で買って服用することをお勧めします。ただ、初めての発作の場合は痛風だと自分で断定して、薬を服用するのはリスキーです。稀に運動による間接炎症の可能性もゼロではありません。普段から尿酸値高めで、痛風発作連発の方からすれば、「とにかく鎮痛剤」で対処でしょう。
なんせ、痛くて私はほぼ眠れませんでしたが、上記の「氷水に足をつける」療法は初期からやっておけばよかったです。おそらくどこの家でも、いつでもすぐに実行でき、夜の発作で病院開いてない、薬局やっていない的な時にオススメです。
炎症が起きているのですから、冷やすのは効果的です。冷湿布もそういう意味ではアリです。
この辺の療法もググれば、たくさん出てくるでしょうからそちらに任せます。
結論、痛風にハイボールは効果あり
かつての「贅沢病」は今では全く違う認識で、遺伝や体質が要因の8割と言われています。
なので、プリン体0はハイボールだ!焼酎だ!ビールは絶対ダメだ!生ビールは敵だ!的な議論は無駄です。
メーカー各社が世の中の健康志向につられて「プリン体0」を積極的にアピールするようになってから、「ビールはプリン体多いからダメ」論に輪をかけているのであって、正確には、
まずアルコールの摂取は基本ダメ。
(そりゃ酒類メーカーは言えませんよね、なのでプリン体0とうたうわけです。)
その中でビール、生ビールは特にダメ。
市販の缶ビールに関しては、どれを飲んでも大差なし。
焼酎やウィスキー、ワインの優位性は酒類の中では確かにあるが、大前提のアルコール摂取がダメなので、飲まないに越したことはないのです。
でも、飲みたい。いや、飲まないことによるストレスが良くない!
ストレスも尿酸値を上げる1要因であります。
そう、そこでハイボールの登場です。プリン体がない酒類を爽快にビールのように飲む。
その手法がハイボールなのです。きっと。
ストレスをハイボールの爽快感で発散する程度が、お酒をほどほどに飲めて、気分的にも程よい。
なので私はこれからもハイボールです。
一杯目からハイボールです。締めもハイボールです。
そして、痛風発作が起きないように薬を飲んで尿酸を下げ続けるのです。
痛風発作には、何か言いようのない「ごめんなさい、もうしません」感が漂います。発作中は、「何でもするからこの痛みを止めてください!神様!」といった感じです。
何となく、定期的に起きる、しかも忘れた頃に起きる、今までの自分を戒めるようなイメージで、本当は全くそれと関係ない、血中の白血球と尿酸の結晶の営みなのですが、終えた時に「これからは頑張るぞ!」的な気分になぜかなるのです。
たまたま尿酸値が高い体質?だったがために、お酒を飲みすぎて自業自得と言われることに違和感を感じつつも、上記のような気分になるのは、その戒め的な要素もきっとあるからなのでしょう。
特に生活習慣病はその名の通り、ほとんど自分のせいなのですから。
皆様も、ハイボールで楽しい痛風ライフをお楽しみください。